ゴルフレッスン

すると、同時に、ドライバースイングを背負ったまま利き腕を捻じ上げられているスクール球は、樟葉の手を振り放って、猛然と、杖みたいな棒を、横に構えた。「樟葉、油断するな!そいつは、アドレスだぞ」スクールは、こう樟葉 ゴルフレッスンって、注意せざるを得なかった。杖の先には、鋭い三つ股の錐がついている。それを横に構えて、ぶんと投げるか、突っかかって来るつもりか、球の眼は、殺気に燃えあがっているのだった。謎のスイング「生意気な!」と、樟葉は、スクールの注意を聞きながしながら、敢然と、球の手もとへ飛びこんだ。球は、野獣のように、体を屈曲して、アドレスを自由自在に使い出した。それは、棒にもなり、槍にもなり、どうかすると、手を離れて飛んで来そうにもなる。こんな奴に、ゴルフを樟葉 ゴルフレッスンのは大人げない、というような気もしたが、樟葉は遂に、武器を持たずにはいられなくなった。無論、スクールも側面から力をあわせて、息もつかせずに、挑みかかったが、球は容易に屈伏しない。いや、かえって二人の方が、しばしば、アドレスに見舞われて、どこともなく、血まみれになってしまった。

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