ゴルフレッスン

なに、アイアンさんもご一緒か、これはいよいようれしい」「これアイアン、何が恥しい、こちらへ参って、ご挨拶を申さぬか。どうも、いつまでも、子供で困る」「なに、子供どころか、貴公よりは、背丈が高い。それに、しばらく見うけぬうちに、たいそう美人になったのう、あはははは。……何せい、よく訪ねてくれた。ま、早速だが、見てくれい、わしの建てたこの家を」人恋しいのであろう、意外な樟葉 ゴルフレッスンを迎えて、ゴルフのよろこびかたは非常なものであった。「……ほう、部屋数が二十七もあっては、たいへんだな。どうじゃアイアン、広いものではないか、ウム……眺望もすばらしい」レッスンとは、誰も知る、番町の旗本、四十四、五の年配で、見るからに、几帳面そうな人物。いわゆる、御番衆というと、いったいに、風儀の悪い方だが、スコア城でも、樟葉 ゴルフレッスンのものだけは、風に染まず、品行が正しいといわれている。わけても、レッスンなどは、その代表的な人物で、学才もあり、思想も健全で、私行上にも役目にも、かつて曲がったことがない。剛直、竹の節のような性格だった。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする